変圧器劣化診断
油入変圧器の劣化
変圧器の調子はいかがですか? 長期間使用している変圧器の老朽化による事故が起こる場合があります。
新規に変圧器を設置後、初期の段階から分析による管理を行って下さい。 まだ分析を行っていない機器は早めに行って下さい。 定期的に分析を行い、状態を把握し続けることが重要です。
最近、設備保全管理が広く行われるようになり、絶縁油分析においてもモニタリングすることで機器のコンディションをチェックする手法が活用されています。
当社は、科学的な分析によって得られた測定結果をもとに、お客様がご使用になられている電気設備と絶縁油の状況を解析・診断し、有益なレポートを提供することができます。
油入変圧器ガス分析(内部異常診断)
- 油入変圧器の絶縁油を分析することにより、内部異常の有無を診断いたします。
- 変圧器の内部に異常が生じた場合、常に熱エネルギーが発生し、アーク放電やコロナ放電が発生したり、局部的な過熱が生じることにより、変圧器中の絶縁紙や絶縁油が分解して特有のガスが生成します。
- このガスの大部分は絶縁油中に溶解するので、このガスを絶縁油中から抽出し、ガスクロマトグラフで分析すると、内部の異常を診断することが可能になります。これにより、停電や機器の損傷といったトラブルを未然に防止することができます。
- 分析項目:①O2 ②N2 ③H2 ④CO ⑤CH4 ⑥CO2 ⑦C2H2 ⑧C2H4 ⑨C2H6
※ 排油弁が有れば、運転中でも採油可能です。 設置時の初期値の確認・定期保守点検にご利用ください。
[料金]
料金(1試料) | 必要量 | 納期 |
---|---|---|
¥22,800(税別) | 約300ml | 試料到着後約2週間 |
油入変圧器フルフラール分析(劣化度診断)
フルフラール分析とは、経年劣化により絶縁油中に絶縁紙を構成しているセルロースが分解してフルフラールという物質がつくられます。この物質は、絶縁油に極めてよく溶解し、安定した状態で溜まります。 変圧器中におけるフルフラールの量を分析し劣化度をみる診断方法です。
通常、新油にはフルフラールは含まれておりませんが、中には精製の際のフルフラールが残留している変圧器がまれにありますので、変圧器設置後は至急油中フルフラールを分析しておいてください。
[料金]
料金(1試料) | 必要量 | 納期 |
---|---|---|
¥19,800(税別) | 約10ml | 試料到着後約2週間 |
絶縁油性能試験
絶縁油は、少しずつ劣化していき酸価が上がり、抵抗率や耐圧が下がるなど機能が低下し、泥状のスラッジができてしまいます。変圧器油劣化の主原因は、油と接触する空気が油中に溶け込み、その中の酸素による酸化であって、この酸化反応は変圧器の運転による温度上昇によって特に促進されます。また、金属、絶縁ワニス、光線なども酸化を促進し、劣化生成物の中にも反応を促進するものが数多くあります。
絶縁油を取り換える際には、性能試験に合格したものであるかどうかに注意し、また不明なものあるいは長時間使用しているものにあっては、試験を行い、判定基準に適合するか否かを確認しておく必要があります。
[対象]
絶縁油を使用する機器類 (変圧器、開閉器、遮断器、整流器、変成器等)
[料金]
分析項目 | No.1 | No.2 | No.3 | No.4 | No.5 |
---|---|---|---|---|---|
全酸価 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
絶縁破壊電圧 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
体積抵抗率 | ○ | ○ | ○ | ○ | |
水分 | ○ | ○ | ○ | ○ | |
色相 | ○ | ||||
密度 | ○ | ○ | |||
界面張力 | ○ | ||||
引火点(密閉式) | ○ | ||||
動粘度(40℃及び100℃) | ○ | ||||
誘電正接 | ○ | ||||
サンプル必要量 (ml) | 500 | 500 | 700 | 800 | 650 |
料金(税抜) | ¥5,000 | ¥12,000 | ¥25,000 | ¥27,000 | ¥28,000 |
[その他の項目]
分析項目 | 料金(1試料) | 必要量 |
---|---|---|
オイル性能指数 | ¥12,000(税別) | 100ml |
腐食性硫黄 | ¥15,000(税別) | 1000ml |
油入変圧器絶縁紙の平均重合度試験(劣化度診断)
点検、修繕時等変圧器の停止時に絶縁紙を直接採取し、平均重合度を測定し劣化度合いを診断します。
[料金]
料金(1試料) | 必要量 | 納期 |
---|---|---|
¥75,000(税別) | 約10g (乾いた状態で1g以上) |
3~4週間 |
電気機器の汚損度測定
電気機器の表面に付着した汚れによって絶縁劣化や腐食といった思わぬ不具合が生じたりします。
機器表面を拭き取り、付着している汚損物(ほこり等)の塩分濃度を求めて、推奨値と比較してメンテナンスに役立てることができます。
高圧受変電設備では、汚損度レベルを“軽汚損以下に保つことが望ましい”とされています。点検清掃から経過した月数と汚損度レベルを確認することで、清掃周期の判断目安が推測できます。
また、イオンクロマトグラフィーという手法を用いると、どのような種類の塩類による汚損なのかを測定することができます。
[料金]
分析項目 | 料金(1試料) | 納期 |
---|---|---|
電気伝導度測定(EC測定) | ¥9,800(税別) | 14日 |
イオンクロマトグラフ測定 | ¥15,000(税別) | 14日 |
[標準汚損区分]
汚損区分 | 想定塩分付着量(mg/cm2) |
---|---|
一般地区 | 0.01以下 |
軽汚損地区 | 0.01超過~0.03以下 |
中汚損地区 | 0.03超過~0.06以下 |
重汚損地区 | 0.06超過~0.12以下 |
超重汚損地区 | 0.12超過~0.35以下 |
特殊地区 | 0.35超過 |
※ サンプリング容器用意いたします。(無料)
※ PCB混入絶縁油の場合、要確認。試験できない項目がございます。