室蘭市にある有害物質のPCB=ポリ塩化ビフェニルの処理施設で、地震によってPCBが漏えいしたことを想定した訓練が行われました。
この訓練は室蘭市にあるPCBの処理施設を運営する国の特殊会社「中間貯蔵・環境安全事業」が毎年行っていて、職員や消防などおよそ170人が参加しました。
訓練は室蘭市で震度5強を観測する地震が発生して施設で火災がおき、さらにPCBが漏えいしたという想定で行われ、職員が避難したあと消防隊員が施設の屋上に取り残された人をはしご車で救出しました。
続いて防護服を着た消防隊員がPCBが漏えいした施設の中に取り残されていた人を担架を使って外に運び出し、除染する手順を確認しました。
今回の訓練は対応力の強化を図るため、けが人の人数など詳しい内容を参加者に事前に知らせない「ブラインド方式」で行われたということです。
中間貯蔵・環境安全事業北海道PCB処理事業所の松本修所長は「日頃からトラブルや漏えいを起こさないことは当然だが、今後も訓練を通して地震などの自然災害が起きたときの対応を強化していきたい」と話していました。