環境省は、西日本で見つかった高濃度PCB廃棄物を室蘭市で処理する方針について、住民向けの説明会を開き、理解を求めました。
国は、全国5か所の施設で有害物質のPCB=ポリ塩化ビフェニルを含む廃棄物の無害化を進めていますが、北九州市など3か所での事業が3月末で終了することから、西日本でPCB廃棄物が新たに見つかった場合、室蘭市の施設で処理する方針を示しています。
これについて、環境省は、22日夜、室蘭市で初めて住民向けの説明会を開き、想定される廃棄物の量はわずかであり、処理を行うのは再来年3月までだと説明しました。
また、一部の報道を念頭に、在日アメリカ軍の施設から出たPCB廃棄物を室蘭市に搬入することはないなどとして、理解を求めました。
これに対し、住民からは、室蘭市で受け入れて環境に貢献すべきだとか、これまでも処理期限が延長された経緯があり、信用できないなど、さまざまな意見が出されました。
参加した70代の男性は、「室蘭で処理するのはしかたないと思うが、どれだけの量が出るのかが懸案だ」と話していました。
この説明会は23日も行われる予定で、室蘭市は、住民の声なども踏まえた上で、国の方針に協力するかどうか判断することにしています。
(2024年2月23日 NHK 北海道 NEWS WEB より)