愛知県内の大学からX線回折装置用電源装置内部にコンデンサ等絶縁油含有の機器が無いか調べて欲しいとのご依頼をいただきまして、電源装置を吊り上げて内部を点検してきました。点検の目的は、絶縁油含有のコンデンサ等はPCBが含まれている場合がありますので、その絶縁油のPCBの有無を確認することです。
電源装置内に満たされている絶縁油は事前に調べており、PCB不含有ということがわかっています。今回はビスで留められたフタを吊り上げて内部を確認しました。
三脚を組んでフタをゆっくりと吊り上げました。
吊り上げたフタの内部から以下のようなものが出てきました。
この黄色で囲った部位がコンデンサになります。プラスチックの容器で出来ているので、わかりにくいですが、これがコンデンサになります。半透明の容器になっていますので、絶縁油とそれに浸っている絶縁紙が封入されていることがわかります。この容器は密閉になっていて、電源装置に内に満たされている油とは異なるものになるそうです。メーカーが言うには、このコンデンサ内の絶縁油にPCBが入っていることは少ないそうですが、検出される場合もあるので、やはりPCBの測定を行う必要があるとのことでした。
このコンデンサにつながっている配線や固定されているビスを外して取り出した写真が下になります。
当該コンデンサを取り外して、再度吊り上げたフタの内部を確認しましたが、この他にコンデンサらしきものはありませんでした。
取り出したコンデンサの上部に2mm程度の穴を開けて絶縁油を採取しました。あけた穴は塞いでパテなどを用いて油が漏れないようにします。
測定の結果は2つともPCB不検出でした。
以上のように、研究用や医療用のX線装置には電源装置があったりしますので、その際は装置内に満たされている絶縁油だけでなく、吊り上げて内部にコンデンサがないかを確認する必要があります。
弊社日本環境アセスでは、このような調査を行っております。また、計測用のメーターも保有していますので、重量機器の重さを量ることもできますのでどうぞお問合せくださいませ。