昭和40年代に発生した食品公害「カネミ油症」の患者に認定された人たちが多い五島市で、被害を受けた人たちの健康状態を調べる検診が13日から始まりました。
「カネミ油症」は昭和40年代に北九州市のカネミ倉庫が製造した食用油に有害なPCBなどが混入し、西日本で健康被害を訴えた人が相次いだ食品公害です。
長崎県では「カネミ油症」の被害を受けた人たちの健康状態を把握するため、毎年、検診を行っていて、ことしも13日から県内4か所の会場で実施されることになっています。
初日の13日は五島市玉之浦町の会場で検診が行われ、49人が受診しました。
会場では、長崎大学の医師などが訪れた人たちの問診を行ったり、血液中のダイオキシンの濃度を測ったりしていました。
五島市には、県内の認定患者のうちおよそ90%にあたる900人近くが住んでおり、14日は五島市奈留町で、来月6日には五島市福江地区で検診が行われることになっています。
また、ことし9月13日には長崎市の会場でも検診が行われます。
(2023年7月13日 NHK 長崎 NEWS WEB より)