絶縁油中に中に含まれる水分は、問題を引き起こすことがありますので水分管理は重要です。水分が起こすトラブルをいくつか示します。
- 電気絶縁性の低下
水分が絶縁油に混ざると、絶縁性が低下し、電気的な絶縁効果が減少します。これにより、電気設備の故障や短絡のリスクが増加します。 - 導電性の増加
水分が電気絶縁油中に存在すると、導電性が増加します。これにより、電気設備内での電流の漏洩や異常な電荷移動が生じ、故障や機器のダメージを引き起こす可能性があります。 - 腐食と酸化
水分は酸素と反応し、電気絶縁油内で酸化反応を引き起こす可能性があります。これにより、金属部品や回路において腐食が進行し、機器の劣化や故障が生じる可能性があります。 - 油中の微生物の発生
水分が存在すると、電気絶縁油内で微生物の成長や繁殖が促進される可能性があります。これにより、油中で微生物が増殖し、絶縁油の品質を低下させるだけでなく、スラッジの発生などコンタミネーションによる故障リスクも増加します。 - 冷却効果の低下
水分が絶縁油中に存在すると、油の冷却効果が低下します。これは、油の熱伝導性や流動性が悪くなり、熱の放散や熱交換が妨げられることを意味します。絶縁油は電気機器や変圧器などの冷却にも使用されるため、水分の存在による冷却効果の低下は機器の過熱や熱ダメージのリスクを増加させる可能性があります。
弊社では水分の他にも絶縁破壊電圧や酸価値体積抵抗率等を測定して絶縁油の劣化診断を行っておりますのでお問合せくださいませ。