かつて電気機器などに広く使用されていた有害物質のPCB=ポリ塩化ビフェニルを含む設備が放置されていた郡山市で、市が所有者に代わって「行政代執行」による処分を行いました。
郡山市が行政代執行による処分を行ったのは、いずれも高濃度のPCBを含む高圧コンデンサーで、市内の旅館として使われていた建物に放置されていたものと、市道脇に不法投棄されていたものの合わせて2台です。
市では、これらについて法律に基き去年8月、処分を命令すべき所有者が確認できないとして公告を行い、その後も所有者が特定できなかったことから「行政代執行」で処分を行うことを決めました。
13日朝は、市の担当者らが廃棄物を一時保管していた市内のごみ処理施設を訪れて執行を宣言したあと、市から委託された業者がトラックに積み込んで処分施設に向けて運び出していました。
郡山市によりますと、高濃度のPCB廃棄物を行政代執行で処分するのは県内の中核市で初めてで、処分にはおよそ200万円かかる見込みだということです。
廃棄物処理などを担当する郡山市の3R推進課の小野浩幸課長は「PCBは漏れ出すと人の体に影響を及ぼすため、早急に処理する必要がある。また、市民に影響が及ばないよう、PCBに限らず有害なものについては今後も対策を講じたい」と話していました。