銘板が無い水銀灯安定器内にコンデンサが有るかどうか調べて欲しいとの依頼を受けましてX線を照射してレントゲン撮影を行いました。
安定器内部にコンデンサが使われているとコンデンサ油にPCBが使われている場合がありますのでその確認が必須です。しかしPCBが使用されている可能性がある安定器は解体してはいけないことになっています。今回のように銘板が無く素性不明な安定器はPCBが使われている可能性は否定できませんので解体することはできないものに該当します。その場合はPCBが使用されているものと判断して通常は高濃度PCBとして処理をすることになります。
しかしX線を照射すれば安定器内部が観察できますので、コンデンサが内部に有るか否かがわかります。コンデンサが無ければPCB汚染物ではありませんので、自治体への登録やPCB汚染物としての保管管理等の手間のかかる事から解放されます。
今回測定しました水銀灯安定器にはコンデンサは使用されていませんでした。
写真の下部に薄っすらと映っている物体はコイルで、周囲は樹脂でガッチリ固められていることがわかります。測定試料は回転板に乗せて観察するのですが、回転板を回転させて観察してもコンデンサはありませんでした。よって当該試料はPCB汚染物に該当しないことになります。
弊社ではこのようにX線照射による内部観察が可能ですので、このような場合がありましたご連絡くださいませ。