蛍光灯安定器内部にコンデンサがあるか確認して欲しいとのご依頼をいただきましてX線による透過撮影を行いました。メーカーが廃業していてPCBが使用されているかがわからないとのことでした。下の写真が測定対象試料です。
PCBが使用されている箇所は内部に埋め込まれているコンデンサになります。内部にコンデンサが無ければPCB不使用になりますし、コンデンサが有って当該安定器の使用の経緯が分からない場合は、PCB使用の判定となってしまいます。
銘板が張り付いていればそれからコンデンサの有無が判別できる場合もありますが、不慣れですとわかりにくいですし、X線透過測定をして欲しいとのご要望も多々あります。
X線CT装置に試料安定器をセットしてX線を照射しました。その写真が下です。人で言うところのレントゲン写真のようなものです。
左端にコンデンサが確認できました。よってこの安定器内部にはコンデンサが埋め込まれていることが分かります。
上の写真を拡大した写真が下です。内部コンデンサがはっきりと確認できます。このコンデンサ内部には絶縁油が入っており、1972年まではPCB油が使用されていたものがありました。
よってこの安定器はPCB使用という判定になり高濃度処理の対象となります。
上記の様に弊社ではX線を使用しての安定器の内部観察も可能ですので、メーカーとの確認ができない、もしくは銘板が剥がれて素性不明の安定器がありましたらその際はお問合せください。