北九州市で行われていた国による有害物質、PCBの無害化処理について、市はことし3月末で停止していた処理施設の点検や修繕が終わったことから6月1日から再開することを認めました。
PCB=ポリ塩化ビフェニルについては、カネミ油症などの健康被害が相次いだことから製造や使用が禁止されていて、国が北九州市若松区の処理施設など全国5か所で無害化を進めてきました。
しかし、若松区の施設では期限としていたことし3月までには終わらなかったことから市は施設の操業を停止するとともに、延長を要請する国などに対し、施設の安全性の確保などを求めていました。
その結果、31日までに施設の全面的な点検や老朽化などが進む箇所の修繕などが完了し、国と市の立ち入り検査で安全性が確認されたとして6月1日からの操業再開を認めました。
操業再開にあたって市では、国に対し処理期限を令和6年3月末までとしてこれを順守することや安全性を確保するため施設への立ち入り検査を市とともに毎月実施すること、それに地元に対し財政措置を含めた必要な支援を行うことなどを求めています。
北九州市は「国、市、施設がそれぞれの立場と役割をしっかりと認識して責任を果たし安全性や計画性の一層の向上に努めてまいります。国については地元への財政措置など延長を受け入れた条件を確実に履行してほしい」とコメントしています。