シーリング材のPCB調査・分析

  • 2022年4月15日
  • 2022年4月15日
  • PCB関連

 アパートを解体するのでシーリング材のPCB測定をして欲しいとのご依頼をいただきまして試料を採取してきました。

 シーリング材は、目地や隙間などに充填し、防水性や気密性を保持するために用いられるペースト状の材料のことです。コーキング材とも呼ばれます。

 建築用シーリング材は、主成分によって7種類に分類されるそうですが、その中の一つにポリサルファイド系という種類のシーリング材がありまして、それにPCBが含有されている場合があります。1972年の春頃まで使用されていたそうです。

日本シーリング材工業会の調査では,当時のポリサルファイド系シーリング材には通常10%前後(重量%)のPCBが配合されていたとのことです。PCBは難分解性ですので、その含有量が経年によって大きく減少することは考えられないと思いますので50年経った今でも含まれていると考えられます。

 1972年以前の建物でも、ポリサルファイド系シーリング材が使用されていなければPCBは含有していません。では、ポリサルファイド系シーリング材が使用されていれば必ずPCBが含有しているかといえばそうではなく、PCB入りの製品を製造していた会社もあれば、全く使用していない製品を製造していた会社もあり、一時的に使用していた会社もあるようでして、何に入っているかは見た目ではわからないので調査・測定を行う必要があります。

 調査の方法や採取のマニュアルが日本シーリング材工業会のホームページに記載がありますので参考にしてください。リンクを下に記します。

↓↓↓↓↓↓
https://www.sealant.gr.jp/tec/pcb#pcb02

 採取した試料は日本シーリング材工業会に送付して採取した試料がポリサルファイド系であるかどうかを判定してもらいます(一次判定)。ポリサルファイド系でなければPCBは不含有ですので、ここで測定は終わりです。ポリサルファイド系と判定された場合は、分析機関でPCBの含有濃度を測定する必要があります(二次判定)。

 日本シーリング材工業会での一次判定は通常1週間程度で結果が来ます。分析機関での測定(二次判定)は2週間程度で結果が来ます。料金は一次と二次では違いますので事前に確認しておく必要があります。急いでいる場合は、一次を飛ばして二次から行っても構いません。その場合、

一判定分の1週間は省略できますが、それでも2週間はかかってしまうかと思います。

 弊社では二次判定を行っておりますので、測定が必要の際はご連絡ください。

 

 

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