原発事故のあと、国が指定した福島県内の地域で発生したPCB廃棄物を室蘭市の施設で処理する計画をめぐり、13日、国が地元の市民団体などに安全対策について説明しましたが、疑問の声や質問が相次ぎ説明は改めて行われることになりました。
環境省は東京電力・福島第一原子力発電所の事故のあと、放射性物質による汚染のおそれがあるとして福島県内で指定した地域で発生した有害物質のPCB=ポリ塩化ビフェニルを含む廃棄物について、室蘭市にある施設で安全性を確認した上で処理する計画を示しています。
13日は、室蘭市内で市民団体の代表や学識経験者らが委員を務める「監視円卓会議」が開かれ、環境省が安全対策を説明しました。
このなかでは、処理したあとに出る金属や紙類などのざんさは処理の期間も含めて1、2週間程度で引き取り、福島県内に戻して処理することなどが説明されました。
これに対し委員からは「汚染のおそれのあるPCB廃棄物を室蘭の施設で処理する法的根拠が分からない」とか、「廃棄物に含まれる放射性物質の総量が分からない」など疑問の声や質問が相次ぎ、会議は中断され日を改めて説明と質疑が行われることになりました。
環境省廃棄物規制課の神谷洋一課長は「次回丁寧な説明をして理解を得られるよう努力していきたい」と話していました。
(2021年7月13日 NHK NEWS WEB/北海道 NEWS WEB より)