カネミ油症 国の健康実態調査、認定患者の孫世代も対象に

  • 2021年6月28日
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 1968年に発覚した国内最大の食品公害「カネミ油症」で、国は25日、認定患者の子を対象に実施する健康実態調査に孫も含める方針を被害者団体などとのオンライン協議で明らかにした。

 協議は厚生労働省と認定患者、医師らで構成する全国油症治療研究班(事務局・九州大)などが非公開で実施。終了後に記者会見した被害者団体「カネミ油症被害者全国連絡会」の三苫哲也事務局長によると、協議では研究班が実施する調査の対象を孫まで拡大することの他、8月から認定患者に調査票を配布し、その子と孫に協力を呼びかける方針が明らかにされた。

 対象の拡大は被害者側が求めていたもので、三苫事務局長は調査について「これまで訴えてきた中身はほぼ取り入れられた」と評価する一方、「調査で終了とならないよう、最終的には患者認定され、救済につなげることが重要だ」などと話した。

 次世代の健康被害を巡っては、被害者の支援団体が2020年、患者の子や孫49人を対象にした調査で被害の自覚症状を訴える割合が一般成人より高いことを指摘。国に次世代調査を要望し実施が決まった。【山口桂子】

(2020年6月25日 毎日新聞より)

 

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