西日本を中心に深刻な健康被害を起こした「カネミ油症」の東海4県(愛知、岐阜、三重、静岡)の認定患者らでつくる「カネミ油症被害者東海連絡会」が発足し、29日の記者会見で、2世、3世など未認定の被害者らの救済を訴えた。
カネミ油症は、PCB(ポリ塩化ビフェニール)が混入したカネミ倉庫(北九州市)製の米ぬか油による食中毒被害。皮膚症状や倦怠けんたい感などの症状があっても、国の基準を満たさず認定されないケースがある。
東海連絡会は今年6月、全国14番目の被害者団体として発足した。代表で名古屋市に住む認定患者の男性(61)はこの日の記者会見で「未認定被害者は相当数おり、子や孫にも健康被害が出ている。基準を変えてほしい」などと訴えた。
厚生労働省によると、全国の認定患者2345人(死者含む、3月末現在)のうち65人が東海4県在住。同連絡会は、被害を訴え出られない人も多数いるとして、患者の掘り起こしも図っていきたいとしている。