北九州市は若松区と戸畑区を結ぶ「若戸大橋」と「若戸トンネル」の無料化に向け、国の補助金を財源とする基金を創設する方針を固めた。関連議案を9月2日開会の9月定例市議会に提出する。
国は北九州市にポリ塩化ビフェニール(PCB)無害化の追加処理を要請し、市が受諾する場合はPCBの輸送に安全な経路を確保するための財源を国が負担することを今年4月に約束していた。
若戸大橋と若戸トンネルはPCBの搬送経路で、北橋健治市長はこうした国の方針を受け、搬送経路の整備と共に橋とトンネルの無料化を進めることを表明していた。
財源は環境省の「PCB廃棄物対策推進費国庫補助金」で、今年度分は約6億円。今後、PCBの輸送経路の安全確保として毎年交付される見通しで、市はこれを基金として積み立てる。市はこれを基に道路の改修を進め、これまで必要だった道路改修費を橋とトンネルの無料化の財源に充てる方針だ。【宍戸護、祝部幹雄】